シール印刷の方法は多々ありますが、不適切な方法で印刷すると、色が落ちてしまったり、劣化したり剥がれたりして目的が果たせなくなってしまいます。シールはしばらく貼ったまま、何らかの表示をする指標になるものであり、必要がなくなるまで表示機能を維持しておきたいモノです。ここでは印刷方法による表示が消えてしまう原因を示し、どのシール印刷法が良いかお知らせいたします。まず、熱転写式印刷をおつたえします。
この方式は、印刷する台紙に熱で変色する薬剤を染みこませており、プリンタヘッドに文字パターンに応じた熱を加えて印刷するため、インクが不要となっておりプリンタヘッドの構造が簡単でインク詰まりなどの故障が少ない方式です。一方台紙に変色しやすい薬剤を使っているため、対候性が低く、熱や紫外線、薬品に弱く貼り付け場所によっては長持ちしません。高温になる場所ではラベル全体が変色して肝心の印刷が見えなくなるのです。地用期間使用する予定なら、冷暗所内の表示にすべきです。
プリンタヘッドで加熱する方式には観閲式以外に熱転写方式があり、こちらは、熱で融溶する素材を塗布したリボンを台紙に重ねて融溶素材を台紙に溶かして転写する方式となり、感熱式に比べて耐候性が高くなります。耐候性能は融溶素材によって異なるのです。主に、ワックス系レジン(樹脂)系、ワックスレジン系があり、レジン系が最も対候性能が高くなります。熱での変色は少なくなりますが、台紙は中性紙を使っている場合が多いので、紙そのものの耐久性次第となります。
台紙にしみこむので耐擦過性も高いです。上記の感熱式熱転写式印刷では、ラミネートラベルプリンタがあり、印刷面をラミネートで保護することにより、耐水性、滞耐薬品性耐擦過性を上げることができるのでこれらの心配のある個所に使用するシール印刷には最適です。