研究機関や企業の研究開発部署では、日々多くの試作品が作られています。それは完成品だけでなく、機能としてこういう事が可能か、といった細部の動作確認なども行うのです。それらで働く人にとって必要な技術は、電子工作と呼ばれるもので、多くは基板に配線をして部品を半田付けして動かしています。普通の人には縁のない部分かもしれませんが、電化製品やガジェットなど多くの物は中に基板とICチップが入り、センサーやブザーなど部品を組み合わせて作られているのです。

よく聞く半導体不足などはこのような部品の一つで、つまりハイテクなものは中が複雑になっています。配線して半田付けと言いましたが、日々繰り返されるその作業を少しでも簡略化させるために生み出されたのがプリント基板です。これは同じ配線を何度も作る場合に効果的なもので、基板に配線を這わせて半田付けする作業を、基板に通電可能な印刷をしてしまうという方法で簡略化してます。プリント基板を作るのには、専用のものが必要で写真の現像のように特殊な機材と手順が必要です。

ただ、揃えて慣れてしまえばそこまで複雑な作業ではないため、プリント基板が必要な研究機関では必須のものとして使われています。実験や研究にも使われますが、本製品にも配線を簡略化されるために利用されており、あまり知られていないものの世の中になくてはならないものの一つがこのプリント基板と言えるでしょう。通常の基板との違いを知っていてすぐ説明出来ると、少し驚かれたりする知識です。